回り灯籠

憲法9条を改正して「一国平和主義」から脱却を!

立民・枝野代表の「アベノミクスは失敗した!」への強い違和感

今回の衆院選与野党間の政策論争を聞いていると、大きな違和感を覚える。「成長と分配の好循環」と言いながら、肝心の成長戦略が漠然としている自民党の公約もさることながら、野党の立憲民主党の公約は、それとは比較にならないほどひどい(と私は思う)。

たとえば、先日も書いたように、「最低賃金1500円の実現」という絶対に実現不可能なことを平気で公約に掲げる神経が私には理解できない。

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この最低賃金の問題は24日のフジTV「Mr.サンデー」でも取り上げていた。木村太郎氏が日本の賃金はそんな悪くないと強調していたのが印象的だった。

元々立憲民主党は、2019年7月の参議院選挙の際、公約の柱である『ボトムアップ経済ビジョン』で「5年以内に最低賃金を全国一律1300円に引き上げる」としていた。

2019年度の最低賃金は全国平均で901円。これを2024年度までに1300円にするには、全国平均で年率7%以上の引き上げが必要となる。アベノミクスが目標としたのは年率3%の引き上げで、実際の引き上げ率もコロナ禍前は3%弱だった。

アベノミクスと比較した場合、あるいはそれ以前の小泉純一郎政権時の引き上げ率と比較しても、年率7%は常識では考えられないほど高い数値だ。

しかも立民の『ボトムアップ経済ビジョン』は「全国一律で1300円」と謳っていた。

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最低賃金には地域によるバラツキがあり、大都市圏は高く、ローカルな地方は低い。それをバラツキをなくして全国一律1300円に決めるということは、地方では年率10%前後の引き上げが必要になるということだ。逆立ちしても実現不可能だ。

この2019年参院選のあり得ない公約に比べれば、今回の衆院選の公約は多少マシになったとは言える。立憲民主党『政権政策2021』を見ると、「時給1500円を将来的な目標に、中小零細企業を中心に公的助成をしながら、最低賃金を段階的に引き上げます」とあり、「全国一律」が削除され、「5年以内」も「将来的に」とトーンダウンしたからだ。

それはいいとしても、達成目標の1300円が1500円にかさ上げされたため、結局のところ、実現不可能なことに変わりはない。

また「中小零細企業を中心に公的助成」とあるが、人件費の急激な上昇によりほぼ全ての中小企業が公的助成を求めることになるだろうし(→財源はどこにある?)、助成を受けられない企業は非正規社員やパートを減らし、正規社員に業務の肩代わりを強いるか、それができなければ業務を縮小するだろう。こんな政策は絶対に長続きしない。

立憲民主党アベノミクス批判は妥当なのか?

いま挙げた最低賃金の問題は1つの例に過ぎない。そういった個々の政策メニューよりも、もっと基本的なところで私が疑問を感じるのは、立憲民主党アベノミクスに対する捉え方だ。

アベノミクスはお金持ちをさらに大金持ちにし、強い者をさらに強くしただけでした。日本の購買力を支えていた「中間層」が底抜けし、貧困層が増え、格差が拡大しました。

『政権政策2021』にはこう書いてある。

枝野代表は党首討論や記者会見、街頭演説で、

などとアベノミクスを非難した。

アベノミクスは失敗した!」が枝野代表の結論で、アベノミクス検証委員会の報告書まで用意するという力の入れようだ。

この報告書が公表されたのは自民党総裁選(9月19日~29日)さなかの21日だが、このあたりから衆院選まっただ中の今に至るまで、枝野代表は「アベノミクスは失敗した!」のフレーズをくどいほど繰り返し、ひたすらアベノミクスを糾弾し続けている。

なぜそこまでアベノミクスを敵視するのだろうか? アベノミクスで景気が良くなったのは客観的な事実ではないか。

アベノミクス円高は反転。訪日外国人は激増し「爆買い」で観光地は潤った

アベノミクスの第1の矢「大胆な金融緩和」で為替相場は円安に動き、それまで「円高円高を呼ぶ悪循環」に陥っていた日本経済は劇的な体質転換を遂げた。民主党政権末期の野田佳彦内閣当時、1ドル70円台に突入した円高は、安倍内閣になって反転し、1ドル120円台まで円安が進んだ。

おかげで自動車をはじめ輸出産業は活況を呈し、円安に誘われた訪日外国人の数は2012年の836万人から2019年には3188万人にまで増えた(観光庁の統計)。

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アベノミクスによる訪日外国人数の増加――観光庁

大都市のみならず主な観光地は中国人観光客の「爆買い」に沸き、欧米からの訪日客も増えて観光需要は大いに高まった。宿泊施設が足りなくなり、一般の家屋や既存アパートを改修した「民泊」が人気になったのも記憶に新しい。

アベノミクスは衰退産業と思われていた農業にも力を入れた。これは第3の矢「民間投資を喚起する成長戦略」の一環である。農業を成長産業に育てようと規制改革を行った。

JA(農協)の改革にも乗り出し、農林水産物等の輸出額は2012年の4497億円から2019年には9121億円へと倍増した(毎日新聞2020年9月12日付)。2020年までに1兆円にするのが目標だったから、コロナ禍がなければ目標は達成できたはずだ。

アベノミクスは失敗していない!

株価ももちろん上がった。2012年の野田内閣時代、日経平均株価は8000円台の低水準に沈んでいた。それが安倍内閣誕生と前後して上がり始め、2019年の年末には2万3600円を超え、「年末の終値としては1990年以来29年ぶりの高い水準となった」と朝日新聞が報じたほどだ。

www.asahi.com

私にはアベノミクスが失敗したとは到底信じられない。アベノミクスの恩恵が大企業に偏っていたというのも承服しがたい。訪日外国人の激増による観光地の潤いが、中小事業者に多大な恩恵をもたらしたことに疑いの余地はない。

株価の上昇が、大企業や大金持ちにしか恩恵をもたらさなかったというのも、経済に対する理解を欠いた不穏当な見方である。当たり前だが、株取引を行っているのは富裕層だけではない。インターネットバンキングが普及したおかげで日本でも投資を始める若者は増えており、安倍政権はNISAや積み立てNISAなどの制度を作ってこの動きを後押しした。株価上昇の恩恵はあらゆる階層に及んでいるとみるべきだ。

思いつくままにアベノミクスの成果を挙げてみたが、書こうと思えばまだたくさんある。とにかく、立憲民主党やそれに歩調を合わせる社民党日本共産党、国民民主党の言う「アベノミクスは失敗した」には、違和感がありすぎる。

野党の中では唯一、日本維新の会が「アベノミクスは道半ば。規制改革による成長戦略が中途半端だった。規制改革をもっと徹底してやるべきだ」とアベノミクスを評価しつつその継続と深化を訴えており、これなら私にも納得がいく。

しかし、衆院選では自公と立民・共産連合の一騎打ちの行方に注目が集まっているせいか、あるいはリベラルなマスコミが野党を勝たせたいと思っているのか、枝野代表の「アベノミクスは失敗した(だから政権交代が必要だ)」という発言が無批判に流通しているように見える。

選挙で野党が与党を批判するのは当然だが、できもしない公約を掲げ、デマとしか思えないアベノミクス批判を声高に叫んで国民に刷り込もうとするのは、フェアでないと思う。

消費税増税は三党合意で決まっていたこと。アベノミクスとは関係ない

確かにアベノミクスは成功したとまでは言えないだろう。だが、失敗したとも言えない。アベノミクスはデフレ下の日本を「もはやデフレではない状態」まで引き上げた。日本経済は成長したが、それが緩やかな成長にとどまったのは、もっぱら消費増税の影響である。

しかしこれは、安倍政権誕生前に、民主党の要請に応じた自民党公明党が三党合意を結んで、消費税を2段階で上げる法律を作ったことが背景にある。消費税引き上げはアベノミクスの政策メニューの中にあったものではない。仮定の話だが、2012年12月の衆院選野田総理率いる民主党政権が勝利して継続した場合、アベノミクスとは全く異なる経済政策を実行しただろうが、その場合でも消費増税は行われたはずである。

成長を重視するアベノミクスにとって消費増税不本意なものだった。増税で経済が失速し税収が減れば、増税の効果は吹き飛んでしまう。これでは何のために増税するのかわからない。しかし、公党間の約束で法律までできていたから行政府の長として安倍総理(当時)は消費税上げをむげにはできない。そこで5%から8%に上げるとき、安倍総理は業界団体や労働団体社会福祉団体、有識者をはじめ各界各層の代表者から大がかりなヒアリングを行い、その圧倒的多数が消費増税に賛成であったことを確認した上で引き上げを決断している。

結果として、この消費増税は日本経済に想定以上のダメージを与えてしまった。同じことを繰り返さないように、安倍総理は8%から10%への引き上げを二度延期し、その間に経済を自律的な成長軌道に乗せようとしたのだが、思ったほどの成果は得られなかった。トランプ政権がオバマ政権が音頭を取って進めたはずのTPP(環太平洋連携協定)から離脱したこと、米中貿易摩擦で世界経済が不安定になったこと、など理由はいくつか考えられる。

余談だが、アメリカがTPPを離脱したとき、アメリカ抜きの11カ国での協定承認に反対したのが立憲民主党だ。安倍政権は、アメリカ抜きでもTPPを発効させておけば、いずれアメリカが戻ってくる可能性があるとして、政府・与党一体で野党の反対を押し切って協定を承認した。

この判断が適切だったことは、2021年の今年、明らかとなった。中国、台湾が相次いでTPPに加盟申請し、韓国も申請を検討中と伝えられている。

TPPには中国包囲網の意味合いがあるから、日本としては台湾を加盟させ、さらにTPPを推進した張本人の1人であるバイデン大統領を口説いて、何とかしてアメリカを復帰させたい。それができれば、経済面で対中圧力をかける有力な手段となる。

今年になって急浮上した「経済安全保障」の観点からも台湾とアメリカを取り込んだTPPには大きな価値がある。立憲民主党の「反対のための反対」「政権の足を引っ張りたいためだけの批判」に屈することなく、協定を承認することができて本当に良かったと思う。

2019年10月、安倍総理はとうとう消費税を10%に引き上げた。消費者物価は上昇し、2019年度の実質GDP成長率はマイナス圏に沈んだ(-0.5%)。経済の鉄則通り、増税は一時的に消費を冷え込ませたのだ。

消費増税について経営学者の木村由起夫氏は、

安倍内閣は消費税率引き上げという先行内閣が残した負の遺産にとことん悩まされたといえる。

と述べているが、全く同感である。(「アベノミクス下の企業財務」2021年3月)

「そろそろ景気は良くなりましたか?」(枝野代表)

私が立民・枝野代表の主張に強い違和感、というより憤りを覚えるのは、枝野代表が「アベノミクスの9年間」と言って、ここ1年半ほどのコロナ禍による経済低迷と困窮する人の増加をアベノミクスの必然的な結果であるかのように語っている点にある。

10月19日の衆院選公示日に東京・新橋駅前で開かれた演説を動画で見たが、枝野代表の決めつけ発言には「よくもこんなことが言えたものだ」と呆れるしかなかった。

www.youtube.com

動画の8分28秒あたりで枝野代表はこんなことを語っている。

コロナの前から日本の経済と社会は痛んでいます。アベノミクスで株価は上がりました。新橋ご通行中の皆さんの中には株を持っていて株が上がったおかげで潤ったって方、比率は全国の中でも高いと思います。ごく一部の大企業だけが潤った。だからうちの会社は良かったという方もいらっしゃると思います。でも圧倒的には、ほとんどの国民はアベノミクスの恩恵なんか受けていません。

良くなったのは株価です。一部の大企業だけです。一部の大企業だって、じゃあ従業員を、非正規は正規にして安定させたのか。賃金を儲かった分だけ上げたのか。内部留保をため込んだだけです。

そんななかで、働いている皆さんの実質賃金は下がっています。デフレからの脱却、結構なことです。でも、物価が上がったのに、それに見合うだけ賃金は上がっていません。統計上、明確に出ています。つまり、賃金は、皆さんの給料は目減りしているんです。目減りをさせたのがアベノミクス。もう9年になっているんですから。結論は出てるじゃないですか。そろそろ景気はよくなりましたか? 経済の総合成績は株価じゃありません。実質GDP、経済成長率。安倍さんを中心に今の自民党は、野党の批判ばかりしています。

「悪夢」と呼ばれました。安倍さんたちが悪夢と呼んだ民主党政権の3年3カ月の実質経済成長率よりも、安倍政権のコロナ前までの経済成長率の方が低いんですよ。悪いんですよ。これが客観的な事実ですよ。

イメージとデマにだまされないでください。悪夢と呼んだ民主党政権よりも、経済を成長させることができなかった、じゃあそれは「地獄」じゃないか!(拍手) 変えましょう。私たちには、、、

といった具合だ。

民主党政権の方が経済成長していたと誇る一方で、「民主党政権が悪夢ならアベノミクスは地獄だ」と言うあたり、旧民主党政権の3年3カ月を事実上「悪夢の時代」と認めているように聞こえるのが可笑しい。

それはともかく、私が問題だと思ったのは「そろそろ景気は良くなりましたか?」という問いかけだ。新型コロナに苦しんだ1年半がようやく終わるかもしれない、しかしまだ第6波到来の懸念も残っていてコロナ禍が終わったとは断言できないこの時期に、「(アベノミクスで)そろそろ景気はよくなりましたか?」とは、一体どうしたらこんな言葉が出てくるのだろう。

緊急事態宣言が解除されたばかりで、時短営業やイベントの開催制限などが続いていた10月19日の時点で、「そろそろ景気は良くなりましたか?」と聞かれて「良くなりました」と答える人がいるはずがない。巣ごもり需要などで儲かっている人は、「コロナの間もずっと景気は良かった」と答えるだろう。しかしコロナで打撃を受けた人は、第5波の収束が見えてきて、「いよいよ経済活動を(本格的に)再開できるかな」という程度で、景気が良くなったなんて言える段階ではない。言えたとしても、アベノミクスと何か関係があるだろうか?

止まっていた経済活動を再開させれば、いずれ景気は上向きになる。それはどこの国でも見られるごくありふれた現象であり、アベノミクスとは無関係だ。

枝野代表の言い方には、「アベノミクスが成功したというなら、コロナ禍で多少経済が落ち込むことはあっても、感染が収まってきたのだから、そろそろ景気が良くなって当然でしょ」というニュアンスが感じられる。

「そろそろ景気は良くなりましたか?」には、コロナで経済が落ち込んだのはアベノミクスのせい、回復が遅れたのもアベノミクスのせい、コロナ禍で大勢の人が苦境に陥ったのもアベノミクスのせい、という「アベノミクス」をスケープゴートに仕立てたい枝野代表の本音がよく表れている。

現在のコロナ禍の苦境の原因は「アベノミクスの9年間」にあるのだから、苦境を脱するには、アベノミクスの9年間を率いた自公政権に退場してもらう必要がある、というのが枝野代表の考え方である。

相当強引で無理な論理ではあるけれど、そういう論理を構築しない限り、政権奪取に向けた強力なパワーは生まれないのかもしれない。我々は「アベノミクスの9年間」という強大な敵に立ち向かっているのだ、野党の力を結集して、苦境に陥っている国民の力を1つにまとめ、総力戦でこの敵に立ち向かっていこう――枝野代表のこの呼びかけに相当な気迫がこもっていることは間違いない。

しかし私に言わせれば、所詮は作為的に練られた野党の政権奪取戦略に過ぎず、アベノミクスに対する事実認識が間違っているのだから、とても賛同できない。感じるのは違和感のみである。いかに政権交代がかかっているとはいえ、選挙対策のために、野党第一党の党首が白を黒と言いくるめるようなことを言っていいのだろうか。

コロナの蔓延はアベノミクスの予期しなかった非常事態である。この間に実行された安倍・菅政権のコロナ対策は、アベノミクスとは次元の異なる施策であり、2つは切り離して考えるべきだろう。コロナ対策の中心はあくまで感染症対策なのだから。

当初、政府は感染対策と経済の両立を目指したが、経済活動を再開させるたびに感染の拡大を招き、やむなく感染対策の徹底に舵を切った。しかし、次第に自粛疲れと緊急事態宣言慣れで人流抑制がうまくいかなくなり、新規陽性者数の増加、医療の逼迫、死者数の増加で経済活動の再開は遠のく一方となった。その結果が、長引く経済の停滞、需要が消失した事業者の疲弊、失業者と困窮者の増加である。

コロナ禍による経済停滞、失業者や困窮者の増加は「アベノミクス」の結果なのか?

立憲民主党は、コロナ禍による日本経済と社会の混乱によって、アベノミクスを叩く絶好の口実を得たと言えるだろう。

枝野代表は一応、コロナ前の経済状況について、実質賃金、実質GDP成長率、非正規、内部留保などの言葉を挙げてアベノミクスを批判しているが、「アベノミクスは失敗した」「アベノミクスで格差と貧困が拡大した」という話に真実味を持たせているのは、実はコロナ禍の人々の苦境という厳しい現実があるからである。

アベノミクスは地獄だ」という発言も、2019年の参院選の頃そんなことを言っても、多くの国民には響かなかった違いない。しかし、コロナ禍で職を失い再就職もままならない人や、廃業を余儀なくされた人、その他困窮の中にいる人たちは、まさに「地獄」の苦しみを味わっているわけで、枝野代表の言葉は胸に染みるかもしれない。

逆にいえば、枝野氏のメッセージは、そうした人たちを標的としているのである。

だが私は思う。今日の経済・社会問題には、コロナ禍によって生じた不可避的な部分と、政府・自治体の不手際、不作為、失敗などの人災の部分の2つがある。この人災の部分については、野党は大いに政府を批判すればよい。「もっとこうすればよかった」「こうやっていれば、もっと被害は抑えられたはずだ」という批判は、それが妥当である限り、政府・与党も甘んじて受けるしかない。

しかし、それが9年間のアベノミクスの結果だとか、アベノミクスはコロナ前から失敗していたのに、その政策を続けたから悲惨な結果を招いたのだ、などと言われても、「はい、そうです」と認めるわけにはいかない。

アベノミクスの評価はコロナ前の2019年までに期間を限定して行うべきで、それ以降は、単に安倍・菅政権のコロナ対策の是非を問えばよく、この2つを一緒くたにするのは筋違いだ。

「イメージとデマにだまされないでください」はそのままブーメランに!

コロナ禍で困窮している人たちが枝野氏の演説を聞けば、「ああ、そうか。自分が今こんな厳しい状況に陥ったのはアベノミクスのせいだったのか」と思うかもしれない。これは錯覚だが、枝野代表はこの錯覚を利用してアベノミクスを完全否定しようとしている。巧妙なすり替え、悪意ある印象操作である。

おそらく分かっていてやっているはずだ。何のために? もちろん政権奪取のため。

コロナ困窮者と彼らに同情する善意の人々の感情に訴えかけ、悪の元凶はアベノミクスだとし、アベノミクスを葬り去るには政権交代が必要だと説いて人々の言動を政権打倒に駆り立てる。自分たちに都合のいい数字だけを取り出せば、アベノミクスを失敗と見せかけるのは簡単だ。ポピュリズムの手法と言ったら言い過ぎだろうか。

「イメージとデマにだまされないでください」は、そっくりそのまま枝野代表にお返ししたいというのが、私の率直な感想だ。

イメージとは、コロナ禍の苦境をアベノミクスのせいにするすり替えと印象操作のこと。デマは、アベノミクスで日本経済と社会が痛んだと言っていることだ。