回り灯籠

憲法9条を改正して「一国平和主義」から脱却を!

朝日新聞の衆院選世論調査(10月21日付)で憲法9条改正に「賛成」47%が「反対」32%を上回り、圧倒

朝日新聞デジタルが10月20日夜、「衆院選後の政権選択、自民中心46% 立憲中心22% 朝日世論調査」という記事を出した。紙媒体では21日付になる。

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記事には、

朝日新聞社は19、20日衆院選公示を受け、全国世論調査(電話)を実施した。政権選択が焦点になることを踏まえ、「今後も自民党を中心とした政権が続くのがよい」か、「立憲民主党を中心とした政権に代わるのがよい」か、聞いたところ、「自民中心」は46%で、「立憲中心」の22%を上回った。

とある。

国民は自公政権の継続を望む

選挙情勢は野党が候補者一本化に成功した選挙区では接戦が伝えられるが、総じて国民は自公政権の継続を望んでいることが明らかだ。

この4年間の自公政権の全体的な評価を聞くと、「よかった」35%で、「よくなかった」43%が上回った。比例区投票先に自公両党を挙げた人でも「よくなかった」が26%だった。

過去4年の自公政権の評価が芳しくないのは、野党が厳しく追及してきた森友学園問題や桜を見る会の問題が尾を引いているのもあるが、私はやはり今回の選挙で立憲民主党などが(自民党総裁選の頃から)一貫して強調している「アベノミクス批判」が効いているのではないかと思えてならない。

岸田首相も自民党も、批判に真正面から反論していない。私は野党のアベノミクス批判は、コロナ禍で苦境に陥った国民に「そもそもアベノミクスが間違っていたからこうなったんですよ」と訴えかけ、アベノミクスを全否定して、それによって「9年間の安倍(プラス菅)政治」を終わらせようという意図があると見る。

そこには論理のすり替えがある。コロナ禍がもたらした困窮者の増大を、2013年から始まったアベノミクスのせいにしているからだ。コロナ禍への政府の対応とアベノミクスは別物である。アベノミクスは、コロナ前の2013~2019年の成果によって評価されなければならないと思う。

しかし、世論調査の結果を見ると、野党の作戦は図に当たったようだ。

朝日新聞は淡々と結果を伝えるのみ、コメントはなし

ところで、この世論調査には、国民の重大な民意が表現されている。朝日新聞は淡々と結果を伝えるのみで論評していないが、憲法9条の改正に賛成多数という結果が出たのである。

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憲法9条改正に賛成47%――朝日新聞デジタル(2021年10月20日)より

この調査は有効回答3107人で、調査員が固定電話と携帯電話の両方に電話して調査するという念の入ったもので、有効回答数3107人は新聞の世論調査としては結構規模が大きい。(詳しくは上にリンクした「質問と回答」の最下部の記述を参照)

記事の該当箇所は次の通り。

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 自民党が公約に掲げた自衛隊を明記する憲法9条改正への賛否を聞くと、「賛成」47%が「反対」32%を上回った。4年前の衆院選公示後の調査では賛成37%、反対40%だった。

これだけだ。

立憲民主党日本共産党と「限定的な閣外協力」で合意し、小選挙区の候補者調整で共産党の全面協力を得て自公政権に立ち向かっている。しかも政権交代を訴え、事前予測では自公が議席を減らし、立民や共産が議席を伸ばすのは確実と言われている。

そうした立民・共産側に勢いのある選挙の世論調査で、憲法9条の改正(自衛隊の明記)に賛成する割合が反対を15ポイントも上回ったというのは、画期的なことではないだろうか。

民意は改憲に賛成、しかも「憲法9条改正賛成」が「反対」を大きく上回る

この結果は、もはや何が何でも改憲反対、特に9条改憲は絶対反対という時代ではないことを物語っている。

私自身は、9条改憲は「戦力不保持」を定めた第2項を削除して、自衛隊を単に明記するだけでなく軍隊(実力組織から戦力への格上げ)として位置付けるべきと考えているが、そこに行く前に、自衛隊憲法に明記して違憲論争を終わらせることも大事だと思っている。

ただ、自衛隊国防軍化は、憲法改正によらなくても、「芦田修正」を拠り所に憲法解釈を変更すれば実現できる(西修説)。この考えには合理的な根拠があり、現行憲法に定められた突拍子もなく高い改憲のハードルを思うと、よほど現実的ではないかという気がするのだが、解釈改憲への理解が乏しい日本では、これまた相当にハードルが高く頭の痛いところである。

それはともかく、この9条改憲に賛成47%、反対32%は胸に深く刻んでおく数字だろう。