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淵田美津雄中佐が描いた真珠湾攻撃の「戦果図」

真珠湾攻撃の際、「トラトラトラ(我奇襲に成功セリ)」の打電をしたことで有名な第1次攻撃隊長・淵田美津雄中佐が作成した「戦果図」を初めて見た。ワシントン発時事の記事。12月8日の日米開戦80年の日を前に、今回初めて保存先のアメリカで公開されたようだ。

戦後、キリスト教徒になったという淵田氏は、どんな気持ちでこの図を米側に譲渡したのだろう?

戦争に負けたとはいえ、真珠湾攻撃の戦果は淵田氏にとって誇りある輝かしいものだったはず。負けた以上、自分が持っていても仕方がないと考えたのか、それとも日本軍が優れた戦果を挙げたことを米側に正当に評価してほしいと考えたのか。ひょっとすると贖罪の気持ちがあったのかもしれないが、記事からは何も読み取れない。

news.yahoo.co.jp

元の記事は時事ドットコムにある。

ヤフーニュース掲載のものより、北国新聞デジタルの方がくっきりとしている。

www.hokkoku.co.jp

記事には「自身の目撃情報に基づいて丁寧に製作され」とあるが、個人でここまで詳細に情報収集できたとは思えない。攻撃に参加して生還した他の隊員たちからの目撃情報も交えて製作したのだろう。それとも攻撃隊には記録係がいたのだろうか? これまた不勉強のため、詳しいことはよくわからない。

それにしても、十分美的鑑賞に堪える図になっていると思う。米議会図書館地理・地図部門の専門家ロバート・モリス氏が「どこか美しさもある」と語るのもうなずける。

昭和42年(1967)12月に刊行された戦史叢書『ハワイ作戦』防衛庁防衛研修所戦史室著、朝雲出版社)デジタル版の別冊付図第四に「機動部隊戦果判定図」が載っているが、ぱっと見た感じはそれと大差ないように見える。

「機動部隊戦果判定図」は高精細画像も公開されているので、それと比べてみるのも楽しい。