回り灯籠

憲法9条を改正して新しい日本を築こう

ロシアを国連常任理事国から解任せよ

ロシアを国連安保理常任理事国から解任すべきだ。世界の平和と安全に責任を持つ立場でありながら、国連憲章を公然と踏みにじり、他国を武力攻撃に及ぶとは許しがたい。

とはいうものの、現実的には非常に難しい。ロシアを解任しようにも、ロシアが拒否権を行使することは120パーセント間違いないからだ。

解任するには国連憲章の改正が必要になる。しかし、国連憲章の改正は、日本国憲法の改正と同様、極めて困難だ。国連創設以来、私の記憶に間違いがなければ、国連憲章は一度も改正されていないはずだ。

今では当たり前になった国連PKOも、国連憲章には書かれていない。憲章の改正が難しいため、柔軟な条文解釈によって構想され、実現に至ったと以前、どこかで読んだ覚えがある。

改正のハードルが極めて高い場合、柔軟な条文解釈や解釈変更によって事態の変化に臨機応変に対応することが必要になる。これは国際平和を守るために国連憲章があるのであって、国連憲章を厳格に守っても国際平和が損なわれたのでは何にもならないという、ごく常識的な判断による。

ただ、ロシアを常任理事国から外すための手がかりになるような条文は国連憲章にはない。これは国連憲章が成立当初から抱えている根本的な問題であり、国連の創設者たちは制度設計を誤ったと言わざるをえない。

国連の創設は1945年10月。国連憲章の草案が練られたのはそれより前だから、まだ東西冷戦は明確な形をとっていなかった。高い理想を掲げたばかりに、現実離れしてしまったのだ。

同じことは日本国憲法にも言える。憲法制定がもしも朝鮮戦争の時期に重なっていたら、「戦力不保持」などというアンビリーバブルな思想が憲法に盛り込まれることはなかっただろう。

今更こんなことを言っても仕方がないが、アメリカが日本に再軍備を要請してきたとき、吉田茂内閣は憲法改正を断行しておくべきだった。晩年の吉田は、改憲しなかったことを悔やんだとも伝えられるが、かえすがえすも悔やまれることである。

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夕刊フジ3月3日