回り灯籠

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ブチャ虐殺とロシアの国連人権理事会追放

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しっかりと記憶にとどめなくては。

しかし、こういった戦地における真実が、日本のメディアによる現地取材ではなく、フリージャーナリストや欧米メディアの戦地取材によって明らかにされているのは、何とも残念だ。

日本のメディアは、なぜ直接ウクライナ入りして従軍取材をしないのか。現場を取材しなければ、真実は見えてこない。ウクライナ当局も必死だ。時にはプロパガンダを流すことだってあるだろう。

ロシアが真っ黒な悪であることは言うまでもないが、だからといってウクライナが流す情報の全部が正しいという保証はない。ロシアによるブチャの虐殺が事実だと分かるのは、戦地取材をしているメディアやフリージャーナリストに負うところが大きい。

この件ではニューヨーク・タイムズの衛星画像の分析も説得力があるが。

日頃は政府批判こそわが社の使命とばかり、政府を追及する報道に異常なほど熱心なメディアが、あるいは政府がメディアにちょっとでも批判めいたことを言うと、「言論の自由への挑戦だ」「言論を萎縮させる。断じて許されない」などと反発するメディアが、ひとたび紛争地取材や戦地取材になると「現地入りはおやめいただきたい」という政府の要請に唯々諾々と従って恥じるところがない。

それで真相解明というメディアの使命と責任が果たせるのか?

一切身の危険のないところでは、大いばりで「言論の自由」を掲げて政府批判報道に血道を上げるくせに、記者の命に危険が及びかねないような事件については、それが第2次大戦後の最大の侵略であっても、民間人の大虐殺であっても、直接の現地取材をせず、間接取材だけで紙面や画面を作って平然としている。

上記の毎日新聞の記事も、ブチャに入った日本人写真家へのオンライン取材が元になっている。

ロシア軍が多数の民間人を殺害したと批判されるウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊のブチャを、日本人写真家、八尋伸さん(43)が取材した。5日、毎日新聞のオンライン取材に応じた八尋さんは言った。「街中どこに行っても黒焦げ。銃砲弾の着弾痕も多く、戦闘の激しさが思い浮かぶようだった。遺体もあちこちに横たわり、ロシアの蛮行がはっきりと残されていた。なぜこんなむちゃをやるのか」

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ただ、SNS上では欧米メディアの報道をもとにしたとみられる現場の写真や映像が拡散。「全世界がロシアの蛮行を非難している」「国内の主流メディアはなぜちゃんと報じないのか」といったコメントがついていた。中国国内の検閲により削除されたコメントもあるようだが、国営メディアでも海外向けの中国国際テレビ(CGTN)はツイッター上で、ロシア軍がブチャを掌握していた日に撮影された衛星写真で遺体が路上に確認できることや、欧州連合EU)のフォンデアライエン欧州委員長の「戦争犯罪だ」との批判を英語で伝えている。こうしたCGTNの報道を見つけ、「ほら、国営メディアも伝えている。これなら削除できないだろう」とのコメントをつけて発信する中国内のインターネットユーザーもいた。

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ウクライナのキーウ近郊ブチャで多数の民間人の遺体が見つかった問題で、ロシアのネベンジャ国連大使が記者会見で、「遺体はロシア兵が到着する前にはなかった」と同国の主張と真逆の見解を述べ、すぐに訂正する場面があった。

ロシア側はブチャでの事件について「ウクライナによるフェイク」との見方を崩していないが、多数のメディアの発信などから、「戦争犯罪」とする見方が強まっている。こうした中での失言ということもあり、SNS上で話題を呼んでいる。

ブチャをめぐっては、現地入りした欧米メディアも、通りに遺体が散乱している様子などを撮影。ウクライナ検察庁は410人の遺体が確認されたと発表したほか、市内にある教会の敷地に多数の遺体が埋葬されたとも伝えられている。

ウクライナ側は「虐殺(ジェノサイド)」と訴え、日本政府をはじめとする各国からも「戦争犯罪だ」との非難が高まっている。一方のロシア側は「でっち上げ」「死体が動いた」「ウクライナ過激派の犯行」などと主張している。

なお、米ニューヨークタイムズも衛星画像を検証。画像を日ごとに比較し、ロシア軍の占領下で遺体が日に日に増えていく様子を明らかにし、ロシア側の主張を否定した。

また、写真などにうつる遺体が「死後硬直していない」ことからウクライナ側の自作自演を主張するロシア国防省の発信については、BuzzFeed Newsの取材に応じた日本の法医学者が疑問符を投げかけている。

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国連総会(193カ国)は4月7日、ウクライナ情勢をめぐる緊急特別会合で、国連人権理事会におけるロシアの理事国としての資格を停止する決議案を採択した。賛成93カ国、反対24カ国、棄権は58カ国だった。ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する国連総会の決議としては三つ目。ロシアは国際機関での席も失うことになった。

  • 1回目は、ロシアの侵略非難と即時撤退を求める決議(3月2日)~

ウクライナ「侵略」認めない 国連の意思示すロシア非難決議、総会で採択 - 産経ニュース「ロシア即時撤退を」国連決議141カ国賛成、5カ国反対: 日本経済新聞

決議は、ウクライナ侵攻を「侵略」とみなし、いかなる国の領土保全や政治的独立に対する武力行使も慎まなければならないと定める「国連憲章に違反する」と断じた。(産経)

  • 2回目は、ウクライナの人道状況改善を求める決議(3月24日)~

国連総会 ウクライナの人道状況改善求める決議案を採択 | NHK | ウクライナ情勢