回り灯籠

憲法9条を改正して新しい日本を築こう

日本の宝、安倍晋三元総理の逝去にただただ涙しかなく……政府は国葬をもって安倍氏の死を悼むべきだ

夢ならば覚めてほしい。白昼堂々の暗殺。惨劇。テレビを見る限り、どう考えても警備の手抜かりとしか思えない。犯人があんな大きなバッグを抱えて演説現場付近にずっといたのに、なぜ警官は不審に思わなかったのだろう。なぜ職務質問をして「そのカバンの中身は?」と尋ねなかったのか。

私が見た映像では、犯人はSP(警官かも)のすぐ近くで1発目をぶっ放した。そのSPが慌てて右手を広げて犯人の動きを制止しようとしたが、犯人はすぐさま2発目を発射した。この2発目が安倍氏に命中したと思われる。

この時、SPが「右手を広げて制止」ではなく犯人に体当たりしていたら、たとえ2発目が発射されても方向は大きく逸れていたはずだ。それができなかったのは、警備陣が犯人をマークしていなかったからだ。

演説現場に最初からいて、安倍元総理が到着しても前方に移動しないでずっと後ろにいる。大きなショルダーバッグも提げている。何か変だと誰かが気づいていなければおかしい。

誰も不審に思わず、ノーマークのまま蛮行を許したのは、警備陣が飛び道具による襲撃を想定していなかったからだろう。結果論かもしれないが、私にはそうとしか思えないのだ。

安倍晋三」は日本の宝だった。この人がいなかったら、「日本を取り戻す」戦いは第一歩を踏み出すことさえできなかった。今日、G7において日本がアジアを代表する先進国として存在感を示すことができているのは、ひとえにこの人のおかげだ。

長らく官僚内閣制と揶揄されていた日本政治を政治主導に切り替えたのも安倍氏の功績だし、安保法制を成立させ、日本版NSC国家安全保障会議)を創設するなどして日米同盟を確固たるものにしたのも安倍氏の功績だ。

戦後70年談話を出し自虐的な村山談話の無効化を図った。慰安婦問題では河野談話の内幕を調査、公表し、それが日韓両政府の合作だったことを暴露した。これにより「日本軍による組織的な慰安婦強制連行説」は崩壊、朝日新聞は(自ら慰安婦狩りを指揮したという)吉田清治氏の記事取り消しと社長辞任に追い込まれた。

アメリ連邦議会での演説も記憶に新しい。インドやオーストラリア、イギリスとの関係強化も安倍晋三なしには成し遂げられなかった。英語で発表した日米豪印のダイヤモンド構想は国際的な反響を呼び、これがクアッド(QUAD)創設や「インド太平洋」という新しい概念の創出につながった。

そのインドは翌日の7月9日に国をあげて喪に服するという。アメリカはバイデン大統領が、

安倍氏への弔意を示すため、10日の日没までの間、ホワイトハウスをはじめとするすべての連邦政府庁舎や在外公館、国内外の米軍施設、艦艇などに半旗を掲揚するよう指示した。(産経新聞ニュース7/9 02:34)

わが日本は国葬をもって安倍氏の死を悼み、涙とともに氏の魂を彼岸へと送り出すべきだろう。

以下は歴史的なインド国会での演説「二つの海の交わり」(2007年8月22日)の動画と全文リンク。演説終了後、インドの国会議員たちはスタンディングオベーション安倍氏に応えているが、わが国メディアは黙殺した。

ちなみに、国連総会での演説で「女性政策」を正面から取り上げ、女性が活躍する社会の実現を掲げたのは、安倍氏が初めてである。

再登板して最初に臨んだ2013年9月26日の国連総会で安倍氏はそれを行っている。

調べれば誰でも分かることだが、安倍氏以前に女性政策に触れた日本の総理大臣は1人もいない。私の記憶違いでなければ、「女性」という言葉すらそれまでは使われたことがなかった。

文字に起こしたものは、こちら(PDF)

保守政治家の安倍氏は、ジェンダーフリーや専業主婦否定の論理には明確に反対したが、女性の社会進出や社会的地位の向上には熱心に取り組んだ。

「女性活躍」や「指導的地位に占める女性の割合を3割に」といった目標の実現は、男女共同参画社会基本法(1999年)ができて以来の懸案だった。しかし、歴代総理は小泉総理にしろ誰にしろ、もちろん民主党内閣の総理も、おおっぴらにそれを言うことはなかった。

それを表看板にしたのは第2次政権の安倍晋三氏である。

ジェンダー平等が全然進んでないと平気で言う人がいるが、うそっぱちだ。国家公務員試験合格者(キャリア組)に占める女性の割合は第2次安倍内閣時代に3割を突破している(2010年度採用20.1%、2014年度採用23.9%→2015年度採用34.3%)。

いろいろなデータを調べれば、安倍時代に数値が大幅に改善していることがわかるはずだ。