回り灯籠

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コロナ第7波のさなか、肉親が救急搬送。面会にはワクチン接種証明が必要

安倍元総理の死去で心にポッカリ穴が空き、今もって立ち直れずにいるというのに、追い打ちをかける事件が起きた。

肉親が足を滑らせて階段から転落、頭を打って動けなくなり、救急車で大学病院に運ばれた。現在、昏睡状態にあると連絡を受けたのである。

青天の霹靂とはこのことだろう。知らせを聞いて気が動転した。

脳内出血がひどいため、万が一の事態もあり得ると覚悟してほしい、と医師から説明されたそうだ。病院に行く支度をしているときも、胸がドキドキして涙がこみ上げてくる。

家を出る直前に第二報がきた。病院からの注意事項があるそうだ。それは、

面会にはコロナのワクチン接種証明書が必要。

というものだった。

過去3回のうち、1回目もしくは2回目のでもいいのか、3回目でないとダメなのか、そこまでは確認しなかったが、私は3回目接種を終えていたので、その証明書類を持参して病院に行った。

注意事項はもう一つあった。

コロナ対策のため、面会できるのは血縁者のみ。

つまり、私はいいが、私の妻はダメということ。これには「なんで? わたしだってワクチン接種してるのに」と妻が不満の声をもらした。

コロナ第7波が急拡大しつつあり、一部施設ではクラスターも発生していることから、病院側は相当神経質になっているようだ。

コロナの渦中で入院するというのは、こんなにも残酷なことなのかと考え込まざるを得なかった。

たまたま私はワクチンを接種していた。だが、もし接種していなかったら……生死の境をさまよっている肉親に会うことはできなかった。なんということだろう!

コロナのワクチン接種に関しては、当初は受けるつもりはなかった。mRNAワクチンという全く新しいタイプのワクチンであることと外国製という点に一抹の不安があったからだ。

反ワクチン派の影響を受けたのかどうかは知らないが、知人の中には「私は打たない」と宣言している人もいた。(その人は現時点でも一度も打っていない。)

そこで慎重に情報を集め、コロナワクチンに関する有料のオンラインセミナー(日経サイエンス主催)にも参加して、自分なりに納得した上で接種することにした。打ったのはファイザー製。幸い、大きな副反応はなく、4月に3回目接種を終えることができた。

「接種しておいてよかった」とこの時ほど身に染みて感じたことはない。

肉親は今もこんこんと眠っている。意識を取り戻す可能性がゼロということではないらしい。これからどうなるかは神のみぞ知るだ。