回り灯籠

憲法9条を改正して「一国平和主義」から脱却を!

歓迎!安倍元首相に続き高市早苗氏が「非核三原則」見直しに言及

ロシアの侵略を目の当たりにしながら、今なお「非核三原則」堅持などと非現実的な妄想にしがみついている人たちがいるのには、本当に驚くばかりだ。

ウクライナは今、国が滅びようとする寸前で、一般市民までが武器を取って立ち上がり、ウクライナの文化、伝統、誇り、国土を守るために死力を尽くして戦っている。

単なる「平和」が欲しいだけなら、さっさとプーチンの要求を呑んでロシアの属国になればよかった。「属国の平和でも、平和ならそれでいい」という考えもあるだろう。その代わり、ロシアの属国になれば、親欧米の人たちは迫害され、ちょうど香港のように、親の意に反して子供たちは「ロシアが正義、欧米は悪」の教育を強要され、ウクライナ文化は抹殺される運命にある。

それがわかっているのだろう、ウクライナの人たちはその道を取らなかった。

これほどの事態を見ているのに、日本が核大国ロシア、中国、北朝鮮の目と鼻の先に位置していることに危機感を抱かないとしたら、よっぽどの平和ぼけか、そもそも愛国心など持たないおめでたい「地球市民」にちがいない。上記3国は、そろいもそろってならず者国家だというのに。

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高市氏が政調会長でよかった。

非核三原則を守るべしという人の中には、有事になっても、核兵器を搭載した米艦船が日本の領海内を通過してもダメ、領空を飛んでもダメという議論まである。おおかたの皆さんは(日本は)米国の核の傘の下で守られていると言うが、いざとなったら核抑止力が全く機能しないと言っているのと同じことになる」

と語っているが、全くその通り。

非核三原則の「持ち込ませず」には全く意味がない。これがあるおかげで日本は津軽海峡大隅海峡などの領海を、国連海洋法条約で認められた12海里とせず、3海里にしている。領海外の公海をロシアや中国の軍艦が堂々と通過しているが、わざわざこちらから「どうぞ好きなようにお通りください」と公言しているようなものである。ばかばかしい。

日本の主権に従って領海12海里を設定し、中国、ロシアなど敵性国家の軍艦の通過は無害通航に限って認めればよい(潜水艦は浮上航行させる)。この海峡を通る国は限られているのだから「国際海峡」にする必要もない。

もちろん同盟国のアメリカの軍艦には、自由航行を認める。核を持っているか持っていないか、いちいち問う必要はないのだ。

核兵器は一切ダメという思考停止、いや知的怠惰に支配されていたら、この国を守ることはできない。

1週間ほど前だったか、被団協(日本原水爆被害者団体協議会)の人が、プーチンの「核抑止部隊を高度警戒態勢に置く」(=核攻撃をいつでも行えるようにする)という命令に憤っていたのをNHKで見た。核兵器を使う(使おうとする)のは許せないと言うが、では、通常兵器で他国を侵略するのは許せるのか? 合法的な兵器を使いさえすれば、戦時国際法を守ってさえいれば、国連憲章に違反して他国を武力威嚇しても、武力攻撃しても、それは問題視しないのか?

そんなはずはないだろう。核兵器にとどまらず、通常兵器で他国を侵略するのも許されないに決まっている。

だが、核兵器は毒にもなれば薬にもなる。包丁が人を殺傷する道具にもなれば、極上の料理を作る道具にもなるのと同じこと。核兵器を使って他国を平気で脅す国に対抗するには、「核兵器を使ってみろ。直ちに報復して壊滅させるぞ」という核抑止力を持つ以外ない。

現に、米ソ冷戦時代、「核戦争になる、なる」と言われながらついにならなかったのは、この核抑止力のおかげだ。米ソ間で中距離核戦力全廃条約が結ばれたのも、レーガン大統領がヨーロッパへの中距離核配備に踏み切ったからだ。この時も、背景にはソ連の核の脅威に対する恐怖がヨーロッパにあった。しかし、レーガンの決断でヨーロッパではロシアの中距離核とヨーロッパの中距離核が均衡することになり、初めてソ連軍縮交渉の席に着いたのである。

現在、ウクライナが事実上、見殺しにされているのは、ヨーロッパにはロシアに対抗するだけの核抑止力がないからである。どの国もロシアの暴虐を激しく非難しながら、しかしウクライナ国内に派兵しないのはそのためだ。

ロシアに対抗するには、核大国であるアメリカが出ていくしかない。だがそのアメリカも、アジアとヨーロッパの二正面で一度に3つの核大国を相手にする余裕はない。戦力をアジアにシフトさせ、対中国(プラス北朝鮮)に全力を注ぐ態勢を取ったのでヨーロッパには出て行けない。これが現実だ。

そうやってアジアシフトしたアメリカであるのに、自国を守り、アジアの平和に責任を持つべき日本が、アメリカの核の傘に頼りながら「核を持ち込ませず」などと言っていること自体、正気の沙汰ではない。

アメリカから見れば、いや世界のどの国(中露と北朝鮮は除く)から見ても、「日本は異常」としか思われないだろう。

例によってゲンダイが核共有の議論の必要性を訴えた安倍元首相をくさしている。安倍憎しに凝り固まって理性をかなぐり捨てたメディアに何を言っても仕方がないが、「非核三原則」の道連れにされて、国を亡ぼすことだけはご免被りたい。私は中国やロシアの属国になった日本を見たくない。

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左派として有名な軍事ジャーナリスト、前田哲男氏を登場させて、

NPT違反に問われる可能性があります。抑止力が高まる可能性はあるでしょう。しかし、中国や北朝鮮、ロシアといった周辺国を刺激するのは間違いない。韓国が核保有に動く可能性もあります。北東アジアの緊張が一気に高まる恐れがある。それだけにアメリカが“核シェアリング”を認めるかどうかは分かりません。

と語らせている。

しかし、こんなことでNPT違反に問われるならNPTの方がおかしいのである。NPTはウクライナを助けてくれたのか? NPTはロシアの核の威嚇を撤回させることができたのか? NPTは北朝鮮の核開発を中止させられたか?

核を放棄してNPTに加盟したウクライナは核大国ロシアの侵略を受けた。これが冷厳な国際政治の現実である。同じくNPTに加盟しているベラルーシは、国民投票憲法を改正し、ロシアの核の配備を受け入れようとしている。

日本が自らの生存本能に基づいて「持ち込ませず」を破棄し、アメリカの核を受け入れたところでNPTがそれを非難し、日本に制裁を科すとは思えない。なぜなら、日本が実際に核を使う構えをとるのは有事に限られ、それ以外は同盟国アメリカの核保有艦船の寄港や領海通過を認める程度に限られるからだ。

核共有(ニュークリア・シェアリング)においては、実際に核を使うにはアメリカの許可が必要になるが、これはほとんど常識に類すること。また、日本自身が核を保有するとなると、これはNPTにもろに引っ掛かかるから、できないことは自明である。

保守派の一部にある核保有論は、NPT体制の下では、たとえやろうとしてもできない。やるならNPTを脱退するしかなく、国際的な理解を得るのは難しい。しかし、ニュークリア・シェアリングは別である。

前田氏は、周辺国を刺激すると言うが、それは周辺国が自国の優位性を保つための脅しにすぎず、最初から脅しに屈しているようでは話にならない。「周辺国を刺激することはやるな」というのは、結局のところ、中国やロシアの属国になれと言っているに等しい。

前田氏は「アメリカが“核シェアリング”を認めるかどうかは分かりません。」とも言う。しかし、国内で議論もしていないのに、認める認めないもないだろう。認めるかもしれないではないか。

中距離ミサイルを開発中のアメリカは、完成の暁には日本に配備して対中国・対北朝鮮の抑止力を高めようとしている。要は、アジアで戦争を未然に防ぎ、自由・民主主義の下での平和を永続させたいのである。ニュークリア・シェアリングがその目的にかなうと判断すれば、アメリカは認めるはずだ。

議論も始めないうちから「アメリカが“核シェアリング”を認めるかどうかは分かりません」と書き、だから核シェアリングは論外と言いたいのなら、そんな主張こそ論外である。